2022年12月27日

関係各位

第8回「辻井重男セキュリティ論文賞」募集要項

辻井賞運営委員会 委員長
日本セキュリティ・マネジメント学会 会長
松浦 幹太
辻井賞審査委員会 委員長
稲葉 緑

 この賞は、情報セキュリティ総合科学の発展に多大な貢献をして大きな足跡を残してこられた辻井重男先生から「将来の情報セキュリティ人材育成の為に」との熱い想いと共にいただいた寄付を原資に、情報セキュリティ関連の団体の協力を仰ぎ、学生に限らず広く若手の研究者や実務家の、情報セキュリティの技術とマネジメントに係わる優れた論文を募り表彰するものです。
 辻井重男セキュリティ論文賞は
  1.審査基準を「学術研究論文」と「実務課題論文」とに分けて明確化
  2.実務課題論文の主筆者の年齢制限はなし
という形での運用となっています。幅広い皆様から積極的な応募がなされますよう、期待しています。

 辻井賞は以下の団体で運営されています。
  辻井賞運営委員会構成団体
   (1)日本セキュリティ・マネジメント学会(JSSM)
   (2)情報セキュリティ大学院大学(IISEC)
   (3)情報処理学会コンピュータセキュリティ研究会(CSEC)
   (4)日本ネットワークセキュリティ協会(JNSA)
  辻井賞協力団体
   (5)電子情報通信学会情報セキュリティ研究会(ISEC)
   (6)情報処理学会セキュリティ心理学とトラスト(SPT)研究会

- 記 -

募集論文
「情報セキュリティに関わる論文」で、未発表の論文もしくは募集開始の日から過去3年以内に発表した論文で、辻井賞に未応募のものとします。
学術研究論文に加えて、実務課題論文も対象とします (注1) 。以下のキーワード群を参考に、キーワードを明示してご応募ください。

   参考キーワード群
    (A) リスク管理、セキュリティポリシー、緊急事態管理、セキュリティ監査、セキュリティ評価
    (B) 個人情報・プライバシー保護、セキュリティ教育・法律、心理学とトラスト
    (C) 情報犯罪とセキュリティ、環境マネジメント、セキュリティ経営、IT統制、情報セキュリティ会計
    (D) 暗号、暗号プロトコル、情報ハイディング
    (E) ネットワーク監視・追跡、フォレンジクス、コンピュータウィルス、Web・メールセキュリティ、インシデントハンドリング、
     セキュリティ運用
    (F) アクセス制御、認証・バイオメトリクス、セキュリティ設計・実装
    (G) OS・仮想化、ハードウェア、組み込み・制御システムセキュリティ
    (H) 電子商取引、コンテンツ保護、ソフトウェア保護、IoTセキュリティ、サプライチェーンセキュリティ
    (I) その他のキーワード

【注1】学術研究論文は、OECD Frascati Manual 2015(フラスカティ・マニュアル2015)の「基礎研究」及び「応用研究」に相当する分野、実務課題論文は試験的開発(総務省の整理では「開発研究」)に相当する分野を想定しています。実務課題論文には、実務課題の本質を追求した論文、理論解を実務に応用した論文、デジタルプラクティス論文、経験事例やシステム開発論文等も含まれます。
    参考資料:http://www.stat.go.jp/info/kenkyu/kagaku/h28/pdf/1siryo2.pdf

募集期間:本日より2023年2月10日(金)まで(当日までの電子メール)

応募先:下記の辻井賞運営事務局まで電子メールに添付してお送りください。
日本セキュリティ・マネジメント学会 事務局内 辻井賞運営事務局
E-MAIL  tsujii-award@jssm.net

応募者資格:学術研究論文の主筆者については、論文応募時点で40歳未満であることが条件となります。実務課題論文の主筆者については、年齢制限はありません。応募者以外の方(例えば指導教員など)からの他薦も歓迎します。

応募様式
応募/推薦用紙」に記入の上、論文に添付して応募ください。応募/推薦用紙には、アピールポイントの欄があります。論文審査の際に、アピールポイントが的確かつ論理的に記述されているかも審査のポイントになります。200字以内で、簡潔に要点を示してください。
論文は、JSSMまたは関連学会の投稿規程等に示された執筆要項に沿った体裁でお願いします。JSSM論文投稿規程については、JSSMホームページ(http://www.jssm.net/)の「規則・資料(書式等)」にある「JSSM-2-720学会誌研究論文等投稿規程」をご覧ください。

賞の構成
    辻井重男セキュリティ論文賞大賞(賞金10万円)1本
    辻井重男セキュリティ論文特別賞(賞金2万円)3本
    辻井重男セキュリティ論文優秀賞(表彰状のみ)2本
 を予定しています。特別賞には、学術研究論文と実務課題論文とがそれぞれ一つは含まれることを原則とします。

発 表:受賞論文の結果は、2023年5月末頃までに応募者宛に通知します。同時に日本セキュリティ・マネジメント学会ならびに関連団体のホームページなどに掲載いたします。

表 彰:表彰は、オンラインも含めJSSM主催イベント等において2023年夏~秋に行います。受賞者には、事前に詳細をお知らせいたします。

受賞論文の取り扱い
辻井重男セキュリティ論文賞大賞(および辻井重男セキュリティ論文賞特別賞)を受賞した論文は、日本セキュリティ・マネジメント学会の学会誌への掲載を原則とします。未発表の論文が受賞の場合は、応募者がJSSM会員でない場合でもJSSM学会誌に辻井賞受賞論文として掲載できることとし、その場合の受賞論文についての取り扱い(著作権等)はJSSM投稿規定によるものとします。受賞者が特段の理由でJSSM学会誌への掲載を望まない場合及び受賞論文が既発表の論文の場合は、受賞者に学会誌掲載用の概要文を作成いただき、JSSM学会誌に掲載します。概要文は2ページ程度とし、様式はJSSM投稿規程によります。受賞が決定した時点で、他の学会等に投稿中の論文の取り扱いについては、応募者と相談の上、上記のいずれかの方法を選択するものとします。また、受賞に至らなかった論文は、その後他の学会等に出すなどの取り扱いに制約は設けません。

審査基準:

 辻井重男セキュリティ論文賞審査基準
学術研究論文実務課題論文
 


セキュリティに関する新たな知識を獲得するための独創的な探求の成果である。
-新たな分野の研究である
-新たな主張がある
セキュリティの実務課題を解決する新たな施策や改善策を生み出す系統的作業の成果である。
-実務課題が的確に把握され分析されている
-課題へのアプローチが独創的である
-既存の研究成果を的確に活用している
-実経験から得られた知識を活用している
-付加的な知識を創出している



セキュリティの実用的な目的や目標をめざした研究である
-情報セキュリティ分野の発展に寄与する
-現状を的確に把握し論文の位置づけ・目的・必要性・貢献が明示されている
セキュリティの実務に貢献するプロダクト又はプロセスの創出/改善に貢献する成果が得られている。
-抽出した実務課題の重要性や普遍性などが客観的に評価されている
-既存の取組に比べて格段の進歩が定性的and/or定量的に把握されている
-創出もしくは改善されたプロダクト/プロセスは実用的である
-応用範囲が広い



研究の新規性や有用性が的確に主張されその根拠が明確に示されている
-論文の構成が論理的である
-論旨が適切に展開されている
-仮説の検証が十分なされている
-先行研究や参考文献などで論拠が示されている
課題解決手法の有用性が的確に主張されその根拠が示されている
-論文の構成が論理的である
-利用した既存研究の成果が参考文献などで的確に示されている
-実経験から得られた知識が的確にまとめられている、あるいはその出典が明確である
-創出した付加的な知識の論拠が明確である
-仮説の検証が工夫され説得力がある

     各評価項目の中に並列に記載されたサブ項目は、評価の観点を示しますが、すべての観点を満たすことを求めるものではありません。

以 上